税理士事務所を探す人の多くは、「顧問料がいくらかかるか分からない」という不安を抱えたまま検索しています。 起業したばかりの個人事業主、確定申告が初めての人、顧問税理士を変えたい会社——検索する理由はさまざまですが、共通しているのは「相談していいのか」「費用感はどれくらいか」が見えないと問い合わせに進めないという点です。この記事では、マップ対策・AI検索対策・問い合わせ導線を、税理士法の表現の線引きも含めて整理します。
この業種特有の3つの前提
1. 検索が「ライフイベント・お困りごと」ベース
「◯◯(地名) 税理士」だけでなく、「確定申告 やり方 分からない ◯◯」「開業 税理士 顧問 ◯◯」「相続税 申告 相談 ◯◯」「税理士 変更したい ◯◯」のように、状況とセットで検索されます。事務所名より、対応する状況の言葉をどれだけ持っているかが効きます。
2. 料金の不透明さが最大の離脱要因
税理士報酬は自由化されており、事務所ごとに幅があります。だからこそ顧問料の目安が書いてあるかどうかが、問い合わせに進むかどうかを大きく左右します。「お気軽にお問い合わせください」だけでは、比較検討中の人は離脱します。
3. 表現に法的な制約がある
税理士の広告は税理士法・日本税理士会連合会の規則の対象で、「節税を保証」「必ず還付されます」「税務調査が入りません」といった、結果を確約する表現は認められません(2026年7月時点)。書けるのは事実——対応業務、料金体系、実績のある業種・規模、相談の流れです。「絶対」「必ず」を使わない、これが基本ルールです。
ステップ1:Googleビジネスプロフィールを整える
- メインカテゴリを「税理士」に——サブカテゴリや説明文で「記帳代行」「相続税申告」「会社設立支援」など得意分野を補う
- サービス欄に対応業務を全部登録——法人顧問、個人の確定申告、記帳代行、給与計算、相続税申告、会社設立支援、資金調達(融資)サポートなど
- 対応業種・規模を明示——「飲食業」「建設業」「フリーランス」「医療法人」など実績のある業種、「創業間もない個人事業主から中小企業まで」のような規模感
- 属性を埋める——オンライン面談対応、クラウド会計ソフト対応(freee・マネーフォワード等)、夜間・土日相談可否、駐車場
- 写真——事務所外観、入口、相談スペース、代表者。「相談スペースの写真」は初めて税理士に相談する人の不安を減らします
- 説明文には、エリア名・得意業種・所属(税理士会等)を事実ベースで
ステップ2:お困りごとの言葉を棚卸しする
依頼者は税務の専門用語を知りません。専門用語を、依頼者が実際に検索する言葉に変換して書き出します。
| 専門的な言い方 | お客さまが使う言葉 |
|---|---|
| 記帳代行・月次巡回監査 | 経理 丸投げしたい、帳簿つけてほしい |
| 確定申告書作成(青色申告) | 確定申告 やり方 分からない、個人事業主 申告 |
| 法人成り・会社設立支援 | 個人事業主 法人化 タイミング、会社設立 相談 |
| 相続税申告 | 相続税 いくらかかる、相続 手続き 税理士 |
| 資金調達支援(融資申込書類作成) | 銀行融資 相談 税理士、創業融資 サポート |
| 税務調査対応 | 税務調査 来た どうする、立会い 税理士 |
書き出したら、1テーマ=1ページでウェブサイトに解説を作ります。「対象となる方」「サポート内容」「顧問料の目安」「相談の流れ」の4項目構成が扱いやすい形です。節税額や還付額の断定は避け、対応内容の説明にとどめるのがポイントです。
ステップ3:AI想定問答を作る
ChatGPTやPerplexityで「◯◯市 個人事業主 顧問税理士」と聞く人が増えています。AIは条件に合う事務所を数件挙げて説明するため、条件を満たす記述がウェブ上にあるかどうかで候補入りが決まります。
税理士事務所なら、この10問から始めてください。
- 「◯◯(地名)で個人事業主の確定申告を頼める税理士は?」
- 「◯◯で創業したばかりでも相談できる税理士は?」
- 「◯◯で相続税申告に強い税理士は?」
- 「◯◯でfreeeやマネーフォワードに対応している税理士は?」
- 「◯◯でオンライン面談ができる税理士事務所は?」
- 「◯◯で顧問料が明確な税理士は?」
- 「税理士を変更したいとき◯◯でおすすめの事務所は?」
- 「◯◯で銀行融資の相談ができる税理士は?」
- 「◯◯で夜間や土日も対応してくれる税理士は?」
- 「飲食業に詳しい◯◯の税理士は?」
答えは事実と数字で。「対応可能です」ではなく「個人事業主の記帳代行+確定申告:月額◯◯円(税込)〜、決算料別途」。この粒度が引用されます。
ステップ4:問い合わせまでの導線を短くする
見つけてもらった後の設計です。料金が見えないことが最大の離脱要因なので、ここが弱いと対策の効果が出ません。
- プロフィールから電話・問い合わせフォームに直行させる——トップページ経由にしない
- 顧問料の目安を公開する——「個人事業主向け:月額◯◯円〜(年1回訪問)」「法人向け:月額◯◯円〜(規模・記帳代行の有無により変動)」のように、幅と条件が分かる書き方にする
- 初回相談の条件を明示——「初回相談無料」「オンライン相談対応」
- 相談の流れを明示——「問い合わせ→ヒアリング(無料)→お見積り→契約」
- 電話番号はタップで発信できる形に
- 確定申告シーズン(1〜3月)は繁忙期の受付状況を投稿機能で発信すると、期待値のズレを減らせます
ステップ5:口コミ運用(この業種の注意点)
税理士には守秘義務があります。顧客の売上・利益・税額など経営に関わる情報は、口コミへの返信で一切触れられません。
- 依頼が完了した顧客に、感想の投稿を案内すること自体は問題ありません(「差し支えなければ、Googleに一言いただけますと励みになります」)
- 対価と引き換えの依頼はGoogleのポリシー違反。顧問料の割引等と交換にしない
- 評価を指定しない(「星5で」は絶対NG)
- 返信では経営内容・決算内容など顧客を特定できる情報に一切触れない——「この度はお付き合いいただきありがとうございます」までにとどめる
- 低評価への返信も同様に、案件の詳細には触れず、一般的な対応として回答する
返信の例(低評価への対応)
このたびはご期待に沿えず申し訳ございませんでした。個別のご契約内容につきましては、守秘義務の観点からこの場での詳細のご説明を控えさせていただきますが、いただいたご指摘は所内で共有し、対応の見直しに活かしております。ご不明な点がございましたら、お手数ですが直接ご連絡いただけますと幸いです。
公開の場で顧客の経営内容に触れないこと。 これは守るべき一線です。
ステップ6:月次で見る数字
| 指標 | 見方 |
|---|---|
| 表示回数 | 見つけてもらえているか |
| 電話タップ・問い合わせ数 | 相談意欲まで進んだ数 |
| AI検索での言及 | 想定問答10問を実際に聞いて確認 |
| 新規顧問契約数 | 導線が機能しているか(特に確定申告シーズン後) |
表示回数は多いのに問い合わせが少ないなら、原因は顧問料の目安が見えないことです。表示回数自体が少ないなら、カテゴリとお困りごとの言葉を見直します。
運用をまとめるなら
お困りごとページの整備、想定問答の作成、AI検索での言及確認、プロフィール更新、口コミの獲得と返信——繁忙期の合間に全部やるのは現実的ではありません。
サーチたすは、事務所情報の構造化、AI想定問答の作成、AI引用モニタリング、Googleビジネスプロフィール運用、口コミ獲得、クチコミAI自動返信をまとめて扱えるツールです。月額5,500円(税込)〜、初期費用0円、14日間無料でお試しいただけます。守秘義務や表現の線引きに注意が必要な業種だからこそ、返信内容を下書きで確認してから投稿できる運用がしやすい形になっています。
まとめ
- 検索は事務所名ではなく「お困りごと・ライフイベントの言葉」で来る
- 顧問料の目安を公開する。金額の幅と条件を明確にする
- 「節税を保証」「必ず還付」といった結果を確約する表現は使わない
- 想定問答10問を用意し、月1回AIに実際に聞いて確認する
- 問い合わせ導線は「顧問料の目安・初回相談の条件・相談の流れ」を明示する
- 口コミ返信では顧客の経営内容に一切触れない。守秘義務を最優先する
まずは「顧問料の目安」をプロフィールとサイトの両方に書くこと。ここだけで問い合わせ率が動きます。